冬場のヒートショックに気を付けて!

寒い冬の季節に、お風呂に入る瞬間、体が思わず震えてしまった経験はありませんか? 寒冷なお風呂は、入浴が面倒になるだけでなく、「ヒートショック」として知られる健康被害を引き起こす危険性も潜んでいます。

この記事では、お風呂でのヒートショック予防策について説明します。ヒートショックが発生するメカニズムや入浴時の留意点に加えて、おすすめの浴室リフォームもご紹介します。

お風呂は要注意!冬場におけるヒートショックとは

ヒートショックは、急激な温度変化による健康被害であり、温かい場所から寒冷な浴室などに急に移動した際に発生しやすい現象です。

急激な温度変化は血圧に大きな影響を与えます。その結果、脳や心臓に十分な血液が行き渡りにくくなり、めまいや失神だけでなく、より深刻な場合には心筋梗塞や脳梗塞なども引き起こす可能性があります。

また年齢が上がるにつれて、ヒートショックによる死亡者数は増加しています。特に75歳以上の年齢層では死亡者が多く、寒冷な1月から4月にかけてピークを迎えています。性別に関する調査では、どの年代でも男性の死亡者数が女性を上回っています。

※参考:消費者庁「https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_042/assets/consumer_safety_cms204_20201119_02.pdf

ヒートショックを防ぐためには、急激な温度変化を避けるための工夫が必要です。

入浴時のヒートショック対策

  1. お湯の温度は約41度
    • 急激に熱いお風呂に入ると、ヒートショックのリスクが高まります。湯温を約41℃に設定し、湯船に浸かる時間は10分程度が適切です。42℃のお湯に10分間入浴すると、体温は約38℃近くまで上昇します。これにより高体温による意識障害が引き起こり、溺死の危険性も存在します。
  2. 浴室と洗面所の温度差を縮める
    • 急激な温度変化は大きな血圧変動を招きます。入浴前には洗面所や浴室の温度を低くしないように、暖房器具で予め暖めておくと良いでしょう。浴室に暖房器具がない場合は、「シャワーで湯をためる」や「湯が沸いたら蓋を外して蒸気で浴室を温める」などの方法も効果的です。リビングなどが暖かくても、洗面所が18℃未満だと「湯温42℃以上の熱め入浴」が増加する傾向があります。家全体を暖かく保つためには、窓を二重サッシにして断熱性を高めるなどの工夫が必要です。
  3. かけ湯を行った後に浴槽に入る
    • 一刻も早く暖まりたい気持ちから、直接湯船に入ることはありませんか?入浴前にかけ湯を行い、体を徐々に温めた後で湯船に浸かるようにしましょう。浴室が暖かくても、冷えた体のまま湯船に入るとヒートショックのリスクが高まります。
  4. 飲酒後の入浴は避ける
    • 飲酒すると一時的に血圧が低下し、入浴することで血圧の更なる低下を招く可能性があります。また、酔いが冷めない状態での入浴は転倒などの危険も伴います。飲酒後の入浴は控えましょう。

浴室リフォームでヒートショック対策をしませんか?

浴室が寒さに悩んでいる場合、お風呂を大胆にリフォームすることも一つの解決策です。

「浴室そのものが古く感じる」「床タイルが冷たい」などの場合、適切なリフォームを行うことでヒートショックの予防が可能です。

お風呂リフォームに関する詳細についてお伝えさせていただきます。

ユニットバスへのリフォーム

古い浴室の場合、ユニットバスへの改修だけでも寒さ対策になります。モルタルでタイルが仕上げられた浴室は、断熱材が不足していると寒さを感じやすい傾向があります。逆に、パネルを組み立てて設置されるユニットバスは、浴室の壁が二重構造となっており、寒さを感じにくい特長があります。

近年のユニットバスは、優れた断熱性と保温性を備えた製品が多くあります。もし浴室が古い場合は、ユニットバスへのリフォームを検討しても良いでしょう。

お風呂の窓のリフォーム

全体的な浴室のリフォームが難しい場合でも、お風呂の「窓」をリフォームすることはヒートショック対策に役立ちます。単層ガラスの窓は外部の気温に敏感で、浴室の温度を下げる原因となります。逆に、2枚ガラスの「複層窓ガラス」に変更したり、既存の窓に内窓を取り付けたりすることで、外部の気温の影響を受けにくくなります。

窓のリフォーム時には、頑丈な「防犯複層ガラス」を選ぶことで、寒冷対策と同時にセキュリティ対策も行えますのでおすすめです。

お風呂に暖房を設置

浴室が寒い場合は、浴室暖房を設置することも選択肢のひとつです。近年の浴室換気扇には、暖房機能や乾燥機能が組み込まれた製品が一般的です。暖房機能があれば事前に浴室を温めておくことができ、ヒートショック対策に効果的です。

既存の浴室に換気扇が備わっている場合、浴室暖房は追加できることがほとんどです。換気扇のない浴室でも設置可能な場合がありますので、リフォーム会社に確認してみてください。

このように浴室の寒さ対策には、ユニットバスへのリフォームが効果的です。
リフォームが無理でも「複層窓ガラスにする」「浴室暖房を設置する」などの方法もあります。
ご家庭に合った適切な対策で、ヒートショックを予防しましょう。

引き算リフォームでは、お客様のお悩みに合わせて最適なリフォームのご提案をいたします。

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